カナダのトルドー首相は、犯罪組織への資金源を断つこと、多くの国民が非合法で使用していた大麻の生産・流通・消費を国の規制下に置くことを目的に、2017年10月17日に成人に対する娯楽目的のマリファナ(大麻)の使用と生産の合法化を決定しました。
広大な国で先進国のマリファナの合法化ということで他の国では大きなニュースになりましたが、カナダの人達の間では以前から合法のようなものだったのでそこまでビッグニュースでは無かったようです。国レベルでのマリファナ(大麻)の合法化はウルグアイに続いて世界で2ヵ国目になります。またアメリカでもいくつかの州では合法化されておりこの流れ時から日本での合法化がうわさされていますが実際はどうなのでしょうか?ここで大麻の吸引による効果を見ていきたいと思います。
マリファナ(大麻)は中央アジアに原生している麻(アサ)の種類の植物から作られているものですが、その植物の煙を吸うことで多幸感や様々な症状が起こる事で知られています。マリファナ(大麻)にはTHC(テトラ・ハイドロ・カノビノール)という物質が含まれており、この物質が脳内に作用し、吸収されたTHCの量に応じて、様々な症状が現れます。
マリファナ(大麻)使用による症状
・多幸感
・妄想
・幻覚
・時間がゆっくり流れるような感覚
・現実感が薄れる
・景色がより鮮やかに見える
・音をいつもより敏感に感じる
・食用の増進
・口の渇き
大麻には急性と慢性の害があり、急性症状による害としては学習障害や記憶障害、精神運動障害などが挙げられます。また、マリファナの使用で一番問題とされるのが慢性症状による「精神依存」です。使用を中止することで、不安やパニックに襲われる、妄想やフラッシュバック、恐怖心や行動力の低下などが起こるとされています。他にも呼吸器の疾患や胎児への影響など身体に及ぼす影響があることを知っておかないといけません。しかしこれだけならお酒や煙草にも同じような副作用があります。また最近の発表ではお酒やニコチンより依存性が低いとされています。この様なことから他国の対前の考え方が変わる中なぜ日本では未だに大麻への取り締まりが厳しいのでしょう。
その原因の1つがGHQによる戦後の大麻取締規制によるものだと言われています。GHQは神道文化と密接に関わる「麻」と軍国主義との関係を懸念し、日本の大きな原動力として大麻文化があるのではと恐れ、その一切を禁止しました。実際日本で麻は神道に使われる道具として使われていましたが軍国主義に関係する文化や嗜好品のような使われ方は少なかったそうです。また日本では薬物のイメージが暴力団などタブーなコンテンツと繋がるため戦後も大麻文化は広がることはありませんでした。その為ほとんどの人が大麻が薬物でどのランクに値するかどれほどの危険性とデメリットがあるのか、覚せい剤との違いは何なのか、答えることはできないでしょう。
日本のこれからの大麻の考え方
最近の研究で大麻の効果は医療目的など様々な範囲で活躍できることがわかってきています。もちろんデメリットもあります、が日本では大麻に関して研究することも禁じられているのです。日本は昔から髪を染めてはいけない、、眉毛を剃ってはいけない、部活中水を飲んではいけないなど意味の分からないルールが存在する国です。いいことと悪いことの根本的な部分を考えずに研究を禁止し医療分野で活躍できるかもしれない素材をなんとなく切り捨てるのは正しいのでしょうか。日本人は悪いものと決めつけてしまう癖がありますが本当に大切なことはその理由をしっかり「知る」事であると思います。