【ニューヨーク時事】米紙ニューヨーク・タイムズ12日、キューバや中国に駐在していた米外交官らが脳に損傷を受ける事例が2016年から相次いでいる問題で、被害者の数はこれまで知られていた約60人よりはるかに多い130人以上に上ると報じた。欧州や中国以外のアジアで新たに確認されたが、同紙はアジアの地域がどこかは伝えていない。ロシアの関与やマイクロ波による攻撃を疑う情報はあったものの、バイデン政権は米国を狙った攻撃かどうかも断定はしていないという。(CIA)や国防総省の職員らも被害を受けた19年には外国で勤務する米軍当局者が運転する車が交差点に差し掛かったところ、吐き気と頭痛に襲われ、後部座席にいた2歳の息子が泣きだしたが、交差点から離れると吐き気は収まった。この事例を受け、より広範な調査が始まった。ただ、国家情報長官室の報道官は「現時点で、原因に関する明確な情報は持っていない」と述べている。 この攻撃はマイクロ波などの「指向性パルス高周波エネルギー」によるものだとする仮説を立てた科学者らもいるが、これまでのところ科学者や医師の間に一致した見解はなく、真相は今なお解明されていない。
マイクロ波攻撃では人体に対して電磁波兵器を使用するとき劇的な効果を作り出せる。レイセオン社のアクティブ・ディナイアル・システムでは急激な灼熱感が引き起こされ、または距離にもよるが、個人や複数の人々に、不安、恐怖、強い倦怠感や混乱などのより巧妙な影響を生み出す。
こうした兵器の軍用としての3つの長所は以下の通りである。
- 個人または集団が、彼らがこうした装置で照準されていても、必ずしもそれを理解するわけではない。
- マイクロ波の波長は他の無線周波数のいくつかに似ており、容易に建築物などの素材を透過する。
- この波長には特別なアンテナを用い、その効果により、個人または市や国といった広範囲の双方を照射できる。
こうした兵器の軍用や強制執行としての使用可能性には以下のものが含まれる。
- 敵兵力または民衆に激しい不安感や急迫の危機感を与え、闘争よりも逃走するように影響を及ぼす可能性。[要出典]
- 反抗や非協力的態度に伴う激しい不安感や恐怖よりも、わずかな協力的態度でも肉体的に大きな幸福感を伴う方が非常に望ましいということを、捕虜とした敵兵員に理解させる能力。
- 耐え難い倦怠感を、すでに疲労した敵兵力に与える能力。
- 長期間にわたり、敵兵力から正常で連続した睡眠を奪う能力。
- 敵の親しい兵員達の間に、間接的に思い込みを与える可能性。これはある兵士の言動を(その兵士が聞きつける奇妙な声や音は、しかし他の誰にも聞こえない)精神的に不安定として真剣に取り上げないというものである。こうした感覚、声、奇妙な音や夢は、特別なマイクロ波型式の波長のアンテナにより、ある程度の精密さで敵に強要できる。
以上のような効果からマイクロ波の可能性があり、ネットでは様々な憶測が飛び交っているが真相は定かではない